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SPIの制限時間を調べると、就活情報サイトごとに少しずつ違う数字が出てきて戸惑います。実は、検査ごとの時間はリクルートが公式に公開しているのですが、置かれている場所が意外で、企業向けの料金表の中にあります。 この記事では、その料金表に載っている検査時間から、検査ごとの制限時間を算出します。単純な引き算なので、誰でも同じ手順で検算できます。しかも算出した数字は、別の公式ページに書かれている数字と一致します。 そのうえで、多くの人が知りたい「1問あたり何秒で解けばいいのか」に答えます。先に結論を書くと、パソコンで受ける形式では1問あたりの秒数は公式には決まっていません。受検者ごとに出題数が変わる仕組みだからです。ではどう練習すればいいのか、というところまで扱います。
パソコン受検の基礎能力は約35分、性格は約30分。1問あたりの秒数は公式に定めなし。
検査時間は公式料金表からの算出値。英語のみ公式の就職準備応援サイトに記載。
先に要点だけ挙げます。検査時間はすべて公式に公表されている数値から算出したもので、検算の手順も本文に書いています。
SPIは複数の検査の組み合わせで実施され、それぞれに制限時間があります。パソコンで受ける3形式(テストセンター・Webテスティング・インハウスCBT)は共通で、ペーパーテスティングだけ長くなります。
| 検査 | パソコン受検 | ペーパーテスティング |
|---|---|---|
| 基礎能力検査(言語+非言語) | 35分 | 70分 |
| 性格検査 | 30分 | 40分 |
| 英語能力検査(ENG) | 20分(テストセンター) | 30分 |
| 構造的把握力検査 | 20分(テストセンターのみ) | 実施なし |
| 性格+基礎能力(最も一般的な組み合わせ) | 65分 | 110分 |
パソコン受検=テストセンター・Webテスティング・インハウスCBT。数値はSPI3公式サイトの料金表(2026年7月時点)に記載された検査時間から算出しています。
上の数字は推測ではありません。SPI3の公式サイトにある料金表には、テストの種類ごとに「料金」と「検査時間」が併記されています。組み合わせの違う商品が並んでいるので、その差を取れば個々の検査の時間が出ます。 大卒採用向けの表から、必要な行だけ抜き出すと次のようになります。
| テスト名 | 含まれる検査 | 検査時間 |
|---|---|---|
| SPI3-U | 性格+基礎能力 | テストセンター65分/インハウスCBT65分/Webテスティング65分/ペーパー110分 |
| SPI3-UE | 性格+基礎能力+英語能力 | テストセンター85分 |
| SPI3-US | 性格+基礎能力+構造的把握力 | テストセンター85分 |
| SPI3-USE | 性格+基礎能力+英語能力+構造的把握力 | テストセンター105分 |
| GAT-U | 基礎能力のみ | インハウスCBT35分/ペーパー70分 |
| SPI3-P | 性格のみ | インハウスCBT30分/Webテスティング30分/ペーパー40分 |
| ENG | 英語能力のみ | ペーパー30分 |
SPI3公式サイトの料金ページ(大卒採用向け・2026年7月時点)より、検査時間の部分のみを抜粋。
基礎能力検査だけの商品(GAT-U)が35分、性格検査だけの商品(SPI3-P)が30分。この2つを足すと65分で、両方を含むSPI3-Uの65分と一致します。つまりパソコン受検では基礎能力35分・性格30分です。 英語能力検査と構造的把握力検査は、それを足した商品との差で出ます。SPI3-UE(85分)からSPI3-U(65分)を引くと20分。SPI3-US(85分)から同じく引いても20分。どちらも20分ということです。 検算もできます。両方を足したSPI3-USEは105分ですが、65+20+20=105で一致します。ペーパーテスティングも、基礎能力70分+性格40分=110分で、SPI3-Uの110分と合います。 さらに念のため、事務職向けの商品でも同じ計算が成立します。NCA(事務能力のみ)31分に性格40分を足すと71分で、SPI3-Nの71分と一致。RCA(事務基礎能力のみ)57分に40分を足すと97分で、SPI3-Rと一致します。すべての商品で辻褄が合うので、この引き算のやり方自体が正しいと確認できます。
ここが最も誤解されている点です。テストセンターやWebテスティングでは、出題される問題数が受検者ごとに違います。そのため「非言語は30問だから40分÷30問で1問80秒」といった計算は成り立ちません。 リクルートマネジメントソリューションズの研究レポートでは、項目反応理論を使うことで受検者それぞれの能力レベルに応じた問題を出す「適応型出題」が可能になり、その最大のメリットは出題する問題数が減って検査時間も短くなることだ、と説明されています。同レポートには、ペーパーテスティング方式で70分だった検査時間が適応型出題により半分以下に減った、という記述もあります。料金表のパソコン受検35分と、ちょうど整合します。 つまり、正解が続けば難しい問題に移り、出題数は少なくなる。これがパソコン受検の仕組みです。「何問解けたか」を気にする意味はあまりありません。
1つだけ、公式の情報から1問あたりの時間を出せる検査があります。英語能力検査です。 リクルートマネジメントソリューションズの就職準備応援サイトには、英語能力検査は「20分間で30問程度、選択肢式で出題される」と書かれています。20分=1,200秒を30問で割ると、1問あたり40秒です。 この40秒という数字は、語彙問題から長文読解まで含めた平均です。語彙をもっと速く処理して、長文に時間を回す配分になります。なお英語能力検査もテストセンターでは適応型で、回答に応じて次の問題が決まります。
ペーパーテスティングは冊子とマークシートを使う固定型なので、全員が同じ問題を同じ時間で解きます。ここでは時間配分の作戦が意味を持ちます。 基礎能力検査は70分です。ただし、言語と非言語それぞれに何分ずつ割り振られているかは、公式には公表されていません。就活情報サイトでは「言語30分・非言語40分」という数字が広く共有されていますが、当サイトでは公式に確認できなかったため、断定は避けます。 確実に言えるのは、ペーパーテスティングでは全体で70分あり、後戻りができるということです。分からない問題を飛ばして先に進み、余った時間で戻る戦略が有効なのは、この形式だけです。テストセンターとWebテスティングは1問ずつ進む方式なので、飛ばして後で戻ることはできません。
本番の1問あたりの時間が決まっていない以上、練習では「この分野はこれくらいで解けるようにしておく」という自分の基準を持つのが現実的です。 下の表は、当サイトが非言語16分野それぞれに設定している1問あたりの目安時間です。公式の基準ではなく、標準的な解き方で無理なく解ける時間として当サイトが設定した値ですが、分野ごとの相対的な重さの目安になります。 使い方は単純です。目安時間を超える分野は、解法の型が身についていない可能性が高いところです。計算を速くするのではなく、その分野の解き方ガイドで手順を確認してください。
当サイトが各分野に設定している1問あたりの目安時間です。公式の基準ではなく、標準的な解き方で無理なく解ける時間として設定したものですが、分野ごとの重さの比較には使えます。目安を大きく超える分野があれば、計算力ではなく解法の型を確認してください。
| 分野 | 時間がかかる理由 | 1問の目安 | 問題数 |
|---|---|---|---|
| 長文読み取り計算 | 長文を読む時間が別途かかる。設問より本文の処理が重い | 100秒 | 20問 |
| 推論 | 条件の書き出しと場合分けに手数がかかる | 90秒 | 58問 |
| 表の読み取り | 表から必要な数値を探す時間が上乗せされる | 85秒 | 22問 |
| 確率 | 全体の場合の数と該当の場合の数を2回数える | 80秒 | 42問 |
| 場合の数 | 数え上げの方針を決めるまでが勝負 | 80秒 | 32問 |
| 損益算 | 原価・定価・売価の3段階を追う | 75秒 | 43問 |
| 仕事算 | 全体を1とおく置き換えが必要 | 75秒 | 32問 |
| 速度算 | 単位変換の確認が入る | 70秒 | 42問 |
| 集合 | ベン図を描く時間を含む | 70秒 | 32問 |
| 料金割引 | 条件の適用順を読み取る | 70秒 | 32問 |
| 整数の推測 | 候補を書き出して絞り込む | 70秒 | 22問 |
| 割合と比 | 立式できれば計算は1〜2手 | 65秒 | 42問 |
| 文字式・方程式 | 文章を式に翻訳できれば速い | 65秒 | 22問 |
| 代金の精算 | 四則計算のみで手順が短い | 60秒 | 22問 |
| 平均 | 平均×個数=合計の変形だけ | 60秒 | 22問 |
| 年齢算 | 式が単純で最も短時間で解ける | 55秒 | 22問 |
制限時間そのものより、時間の使い方で差がつきます。とくにパソコン受検では、1問に固執すると取り返しがつきません。
本番で「捨てる」判断ができる人は、練習の段階でその基準を持っています。おすすめは、目安時間の半分を「方針決定のリミット」にすることです。 目安90秒の推論なら、45秒で条件の整理方針が立たなければ飛ばす。目安65秒の割合なら、30秒で立式できなければ飛ばす。この基準を練習で体に入れておくと、本番で迷う時間そのものがなくなります。 もうひとつ、時間を計らない練習も必要です。初見の分野は、まず時間無制限で解法を確実にしてから、時間を計る練習に移ってください。順序を逆にすると、間違った手順を速くするだけになります。
検査時間はSPI3公式サイトの料金ページ(2026年7月時点)に掲載されている数値を用い、商品ごとの差分から個々の検査時間を算出しました。算出結果は、英語能力検査について就職準備応援サイトに書かれている「20分間で30問程度」と一致します。また、基礎能力検査35分という結果は、同社の研究レポートにある「ペーパーテスティング方式で70分だった検査時間が適応型出題により半分以下に減っている」という記述と整合します。 一方、ペーパーテスティングにおける言語と非言語の内訳時間、およびパソコン受検での出題数は、公式に公表された情報を確認できませんでした。本文でもその旨を明示しています。分野別の目安時間は当サイトが設定した値で、公式の基準ではありません。
時間配分は、読んで理解するものではなく、自分の現在地を測って初めて意味を持ちます。表の目安時間を超える分野があれば、そこが最優先の課題です。 まずは配点の大きい分野から10問ほど解いて、目安時間に収まるかを確認してください。収まらない分野が見つかったら、解き方ガイドで手順を確認してから解き直すのが最短です。
A.最も一般的な「性格検査+基礎能力検査」の組み合わせで、テストセンター・Webテスティング・インハウスCBTは合計65分、ペーパーテスティングは110分です。英語能力検査が加わるテストセンターの組み合わせでは85分、構造的把握力検査も加わると105分になります。ただしテストセンターでは性格検査を事前に自宅で受けるため、会場での所要時間は基礎能力検査の35分(+オプション検査)が中心になります。
A.公式には決まっていません。テストセンターとWebテスティングは適応型出題で、出題される問題数が受検者ごとに異なるためです。練習の基準としては、当サイトでは分野ごとに55秒から100秒の目安時間を設定しています。推論や長文読み取り計算は時間がかかる分野、年齢算や平均は短時間で解ける分野、という相対関係を把握しておくのが実用的です。
A.ペーパーテスティングは冊子形式なので戻れます。テストセンターとWebテスティングは1問ずつ画面が進む方式のため戻れません。この違いは時間配分の作戦に直結します。パソコン受検では「その場で判断を完結させる」、ペーパーテスティングでは「解ける問題を先に処理して後で戻る」が基本方針になります。
A.計算速度ではなく、解法の型が身についているかを疑ってください。同じ問題でも、型を知っていれば立てる式が1本で済み、知らなければ3本立ててから整理することになります。この差は計算の速さでは埋まりません。目安時間を超える分野を特定し、その分野の解き方ガイドで手順を確認するのが最短です。
A.適応型出題では受検者の回答に応じて次の問題が決まる仕組みなので、難しい問題に当たること自体は悪い兆候ではありません。ただし受検中に手応えを判定しようとすると、その思考自体が時間を奪います。難易度の変化は気にせず、目の前の1問に集中してください。なお、受検者に得点が開示されることはありません。
A.どちらもテストセンターで20分です。料金表でSPI3-UE(英語つき)とSPI3-US(構造的把握力つき)がどちらも85分、両方を含むSPI3-USEが105分であることから算出できます。英語能力検査については、就職準備応援サイトに「20分間で30問程度」と明記されており、1問あたり40秒の計算になります。ペーパーテスティングで英語能力検査を単体で受ける場合は30分です。
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